counseling times

カウンセリングタイムズ

ガラスケースの家族

 
 
自分の親や兄弟、パートナーとうまくコミュニケーションがとれない。
顔を合わせたらつまらないことで言い合いになっしまう。
ついつい距離を取ってしまう。
 
血のつながった家族でも、
うまく心を許し話し合うことが難しいことがあります。
 
普通の会話は仲良く話せるのに、
どこか心は寂しい思いをしてしまうことはありませんか?
 
相手の一言、一言をうまく受け取ることができずに、
ついイライラして余計な距離ができていませんか?
 
家族はとても近い存在が故に、
その距離感が難しくなってしまうことがあります。
 
 
信頼してるから、期待してしまうし。
期待してしまうから、傷ついてしまう。
 
『もう家族には期待はしない!』
という言葉も、今にも壊れそうな
傷ついた自分を強く保つためのものであり、
そこには期待と信頼がかつてあったかもしれません。
 
お互いがお互いのことを思っているのに、
どこか分かり合えない、
うまく伝わらない。
 
 
家族はお互いを想いあっている。
 
 
でも
近くにいるのに、そばにいるのに、
どこか分かり合えない、触れ合えない、
 
お互いの声は聞こえているのに、
お互いをちゃんと見ているのに、
 
まるでガラスケースに入れられたように、
お互いの姿が見えているのに、
あなたの心は抱きしめられることもなく、
相手の心を抱きしめに行くこともできない。
 
 
素直になれない、恥ずかしさ、
今まで受け入れてもらえなかった気持ち、
いつかの間違った思い込み、
 
それらがそのガラスケースを作ったかもしれません。
 
しかし重要なのは、
『自分を守るためのガラスケース』を相手も持っているということです。
 
近くにいるのに、理解しあえない、分かり合えない。
そんなジレンマをお互いに抱えているかもしれません。
 
本当に心と心が触れ合い理解しあうためには、
そのガラスケースを自ら抜け出すこと、
そして、
相手にもガラスケースがあるのだと理解してあげること、
 
 
あなたのガラスケース、
『その恥ずかしさ』を乗り越えて、
『過去の分かってもらえないくやしさ』を乗り越えて、
自らのガラスケースを抜け出すこと
 
そして、
もし相手をガラスケースから抜け出させる方法があるとしたら、
相手の『素直になれない恥ずかしさ』を理解してあげること
相手の『過去のくやしかった想い、さみしかった想い』を理解してあげることかもしれません。
 
過去を乗り越えて、理解してあげること、
 
私たちは
自分一人では生きていけません、
 
そして
自分一人では生きて来れなかったかもしれません、
 
なのに、
自分はひとりぼっちと感じてしまう。
 
でも
 
それでも
誰かに理解してもらいたいと、「つながり」を望むなら、
 
 
自分の過去を乗り越えて、相手を理解してあげる
その勇気が、
その一歩が
必要な時かもしれません。