祖父が残してくれた「今を生きる」言葉
「一期一期」
これは「イチゴエイチエ」と読みます。
仏教の中で言葉で字の通りに解釈すると、一生に一度しか会わないということなのですが、広く解釈して人と人との出会いを大切にするということです。
これは茶の道にも説かれています。
私は年を取った故かこの言葉が大好きです。
人と人との出会い、また心と心の触れ合いがあってこそ人生は楽しいものです。
初めてあった人でもさわやかな印象を残す人と無い人といった方が適切ではないかと思います。
これは個人の性格もあるでしょうが、私は徳性のある人と無い人といった方が適切ではないかと思っています。
では徳性とは何か、、、、、
辞典では「人を心服させる能力、めぐみ」と書いてあります。
皆様が我が社に勤めてあるもの何かの縁があってのことで、これも一期一会です。
いやいやながらの何年間と楽しみながらの何年間では一生の間に大きな差が出てきます。そして我が社で働いている内に何か身に付けて下さい。
何でも結構です。
字がうまくなったとか、算盤が上手くなったとか、挨拶がキチンとできるとか、、、、。
無意味に過ごす年月ほど勿体ないものは有りません。
それから挨拶ですが、これが人間関係で一番大切です、
ちょっとした人でも必ずに自分の方から挨拶して下さい。受ける先方にはこれより嬉しい事はありません。これが「一期一会」の精神です。
どんな人でも必ず自分の方から挨拶するように心掛けてください。
店の挨拶の「いらっしゃいませ」「有り難うございました」も心が通っていなければ何もなりません。
ともかく今日という日は又と来ないのです。
大切に使おうではありませんか。
上の文章は亡くなった僕の祖父が残した文章です。
ここで言われていることはお店や会社の事を書いていますが、人間関係のすべて置き換えて言えることではないでしょうか?
戦中を生き抜いてきた祖父の言葉には、
僕が心理学を勉強して学んだきたことがすべて詰まってました。
自分を認めてあげること。
相手を認めてあげること。
激動の時代を生きてきて、食べるものも、着るものも、住むところもままならぬ生活をしてきた祖父の心と生き様にこそ、本当に学ぶことがあったのだと改めて痛感しました。
その想いを胸に来年も気を引き締めて歩んで行きたいと思います。
では、皆さんよいお年を。