あなたの愛は決してムダにはならない。
『新しい道徳』
北野武(ビートたけし)はこの本の中で、
正しいとされている道徳だって、時代によって変わってくる。
大切なのは教えられたままをそのまま受け取ることではなく、自分で試し、時に疑い、自分にあった道徳を身につけていくべきだと語っている。
知識として、情報として知ることと、
それを自分に活かしていくことには決してイコールではない隔たりがある。
このブログで恋愛について、
自立的で自分の感情表現をしてくれない手のかかる彼に、あなたの無償の愛を送ってその固く閉ざされた心を扉を開けてあげましょうと書いたりする。
しかし、これは頭で分かっていても、
いざやろうとすると、なかなか苦戦をする。
無償の愛を送ることがどれだけもきついように感じられる。
相手を受け入れようとすればするほど、自分も受け入れて欲しいという想いも出てくる。
好きだからこそ相手のためにやっていることが、いつしか我慢という義務のように感じられる。
たくさんの時間をたくさんの愛に費やしてきても、
彼の言動は良くなるどころか悪化していく。
本当に彼が好きなのだろうか?
彼は私のことが好きなのだろうか?
彼と幸せにやっていけるだろうか?
1日の大半を悶々と不安と義務に追いやられて、
まるでいつしか自分の人生を生きていないかのような虚無感に襲われる。
これは何もパートナーに限った話ではないかもしれない。
友情だって、仕事だって、家族の関係だって、
うまく行く方法を知っているからといって、それですぐには万事良好には進まない。
知ることと、出来ることの間にはたくさんの乗り越えるべきものがある。
しかし、そうやって試行錯誤しながら、あなたが費やしてきた時間と愛はかけがえのないものになる。
例え目の前のパートナーと幸せな結末を迎えることが出来なかったかもしれない。
それでも、
自分と向き合ってきた時間、人を愛することに向き合ってきた時間は、
あなたのかけがえのない魅力や才能につながっていく。
『愛はすべてを変えていく』
確かにその通りだと思う。
しかし、変化した先は、自分の望むものとは少し違った形になるかもしれない、それをすぐに受け入れることも出来ないかもしれない。
でも、あなたが愛を注いだだけ、あなたの未来は幸せなカタチに変わっていく。
だから、愛することに疲れたり、もうダメだな〜って思ったとき、
あなたがこれまで愛してきた時間、愛を想い悩んできた時間を誇らしく抱きしめて欲しい。
『この世にムダなことなどない。』
その表現を借りるのならば、
『あなたの愛は決してムダにはならない。』
今は結果が見なくても、途方にくれてしまっていても、絶望を覗き込んでしまっていても、それでもあなたの愛は決してムダにならない。
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